高速道路を走れるバスを購入するには?注意点をわかりやすく解説

高速道路を走れるバスを購入するには?注意点をわかりやすく解説

バスが高速道路を走行するためには、一定の条件を満たしていることが必要です。そのため、観光バスや高速ツアーバスを業務用として購入する場合、高速道路の走行条件をクリアしているかどうかが重要なポイントになります。今回は、高速道路を走れるバスの条件や路線バスと高速バスの違い、高速道路を走行するバスを購入する際の注意点について解説します。

高速道路を走れるバスの条件

高速道路を走行するバスは、以下の条件を満たしていることが前提です。

すべての座席にシートベルトを完備

道路交通法第71条の3の2では、自動車の運転者は座席ベルト(シートベルト)を装着しない者を運転者席以外の乗車装置に乗車させてはならない、と定めています[注1]。ここでいう自動車とは普通乗用車だけでなく、観光バスや高速ツアーバスなどの貸切バスも含まれるため、すべての座席にシートベルトを完備していなければなりません。

全席シートベルト着用の義務は2008年6月1日に施工された改正道路交通法によるもので、乗客がシートベルトを着用せずに高速道路を走行するバスに乗った場合、そのバスの運転者には違反点数1点が科されます[注2]。違反点数1点は直ちに行政処分が下されるものではありませんが、前歴がない場合でも、違反点数の累積が6点になった時点で30日間の停止処分の対象となり、その期間中、当該運転手はバスを運行させられません[注3]。ドライバーが一人欠けてしまうと事業に支障を来す恐れがあるので、道路交通法違反を犯さないためにも、全席にシートベルトを完備したバスを利用する必要があります。

[注1]e-Gov法令検索「道路交通法」
[注2]警視庁「全ての座席でシートベルトを着用しましょう」
[注3]警視庁「行政処分基準点数」

立ち客はNG

前述の通り、自動車の運転者は助手席および後部座席にいるすべての人にシートベルトを着用させる義務があるため、高速バスでは立ち客は原則としてNGです。なお、観光バスや高速ツアーバスの中にはトイレ付きの車両もありますが、トイレを使用できるのはバスが停車している間のみです。トイレ付きバスを選んだとしても、走行中の立ち歩きOKというわけではないので注意しましょう。

車内外への表示

高速道路を走行するバスの中には、高速バス表示ガイドラインにのっとり、車外に向けた表示面に、バスの種別や委託者、運行委託者などをそれぞれ明記しなければならないものもあります。例えば高速乗合バスの場合は、高速乗合バスである旨を表示面の上部に記載した上で、委託者と運行受託者を明記します。一方、高速ツアーバスの場合は表示面上部に高速ツアーバスと明記した上で、企画実施旅行会社や運行貸切バス会社の名前の記載が必要です。

また、走行距離が400km以上の運行を行う場合は、車内で乗客の目に留まりやすい場所に、以下の事項を提示または備え付ける必要があります。

  • ・関係する事業者名
  • ・運行経路
  • ・走行距離
  • ・交替運転者の配置計画
  • ・安全運行協議会への参加
  • ・車両の初年度登録月日

路線バスは高速道路を走れない?高速バスとの違いを紹介

路線バスとは街中の移動に利用する乗合バスのことです。バス停で待っている不特定多数の乗客を乗せながら、決まった時刻に決まったルートを通り、目的地まで乗客を運ぶ役割を担っています。

不特定多数の乗客を乗り合いで目的地に運ぶという点は高速乗合バスと共通していますが、一般的な路線バスは高速道路を走行できません。なぜなら、路線バスには高速道路を走行する際に装着が義務づけられているシートベルトが通常は装備されていないからです。そのため、高速乗合バスと路線バスは明確に区別されており、シートベルトの装備のない路線バスが一般道以外の高速道路を走行することはできない決まりになっています。

路線バスにシートベルトがない理由

路線バスにシートベルトがない理由は、道路運送車両の保安基準第22条の3の規定によるものです。同条では、専ら乗用の用に供する自動車であって、乗車定員10人以上のもの(高速道路などにおいて運行しないものに限る)については、運転者席およびこれと並列の座席にのみシートベルトの装着を義務付けています[注4]。

つまり、高速道路を走行しない乗車定員10人以上の路線バスでは、運転者席より後ろの座席にシートベルトを装備しなくても法律違反に当たらないのです。
また、シートベルトを装着して着席しなくても良いことから、路線バスにはつり革が装備されており、立って乗車することも容認されています。路線バスがシートベルトなし、立ち客可になっているのは、スピードの出ない一般道のみを走行する車両であること、乗客が頻繁に乗車・下車を行うことなどに鑑み、利便性を考慮した結果なのでしょう。

[注4]国土交通省「道路運送車両の保安基準 第22条の3」p1

高速道路を走る路線バスはある?

シートベルトの装備がない路線バスは高速道路を走れないと説明しましたが、一部例外もあります。西日本鉄道株式会社が運行する西鉄バスは、路線バスでありながら、都市高速を走行しています。座席にはシートベルトの装備はなく、つり革による立ち乗りも可能です。

西鉄バスが高速道路を走行できる理由は、国土交通省で定めた道路運送車両法で正式に認められており、基準緩和認定を受けているためです。もちろん、路線バスが都市高速を走行するにはいくつかの条件があり、都市高速を走行する距離もしくは時間が運行経路全体の1/2以下であること、都市高速内はたとえ80km/h規制区域であっても60km/h以下で走行すること、バスにABSが付いていることなどを満たしている必要があります。もちろん、西鉄バスのようなケースはまれで、通常の路線バスは高速道路を走行することはできないので注意しましょう。

高速道路を走れるバスを購入するときの注意点

高速道路を走行するバスを購入する際に気を付けたいポイントを4つ紹介します。

全席にシートベルトが装備されているか

高速道路を走行する際は、乗客全員がシートベルトを着用しなければなりません。そのため、高速道路を走る観光バスや高速ツアーバスなどを購入する場合は、全席にシートベルトが装備されているかどうかをチェックしましょう。なお、中古バスの場合は、シートベルトや装着金具が劣化していないか確認することも大切です。

足回りをチェック

バスの足回りは、特にさびなどの不具合が生じやすい部分です。さびで穴が開いていたり、パーツの強度に問題があると見なされたりした場合、車検をパスできない可能性があります。特に高速道路を走るバスは長距離走行するケースが多いため、足回りの老朽化や劣化が進んでいないかどうか、きちんと調べておくことが大切です。バスの足回りを調べるときは、タイヤとフェンダーの隙間や、車体と地面の間を覗き込んで内部を確認しましょう。

走行メーターをチェック

観光バスや高速ツアーバスは長距離走行が多いため、年式が新しくても走行距離がかさんでいる可能性があります。走行距離が多い=走り込んでいてパーツが摩耗している恐れがあるため、走行距離が多いバスは要注意です。

なお、悪徳な業者の中には走行メーターを交換することで走行距離を本来より短く見せているところもあります。車両の初度登録年月と、装着されているメーターの製造年に差異がある場合、メーターが交換されている可能性があるので、交換歴について販売業者に問い合わせてみましょう。

エアコンの稼働状況をチェック

高速道路を走るバスは長時間走行するパターンが多いため、エアコンがきちんと効くかどうかは重要なポイントの一つです。中古バスの場合、エアコンが経年劣化していると効きが悪くなっている恐れがあるため、購入前にエンジンを始動させ、エアコンの稼働状況を確かめましょう。冷風がいつまで経ってもぬるい、送風が弱いといった不具合がある場合、エアコンを新調しなければならないため注意が必要です。

高速道路を走るバスにはいくつかの条件がある

高速道路を走るバスには全席にシートベルトが装備されていること、立ち客は利用できないこと、車内外に表示が必要な場合もあるなど、いくつかの条件があります。特にシートベルトに関しては、違反すると運転者が行政処分の対象となり、累積点数によっては運転免許証の効力を一定期間停止する行政処分を受ける可能性があります。そのため、高速道路を走る観光バスや高速ツアーバスを購入する際は、全席にシートベルトが装備されているかどうか確認しましょう。

併せて、バスの足回りやエアコン、走行メーターなどもチェックし、問題のない車両であるかどうかを調べることも大切です。

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